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2003年平成の3連発


虎新伝説の誕生だ。もうあの場面を振り返る必要はない。
85年4月17日の甲子園球場。バース、掛布、岡田によるバックスクリーン3連発。18年の歳月を超え、そして世紀をまたぎ、3人の虎戦士が横浜の空にアーチを架けた。

三回、その新伝説は突然幕を開けた。

1発目 口火を切ったのは浜中だった。吉見が投じた4球目、137キロ直球に肉体がうねる。快音とともに打球はまたたく間に中堅左寄りのスタンドへ。4月22日の中日戦以来、14試合ぶりとなる9号ソロ。「打ち損じることなく打ち返せた。狙い通りです」。沸き返る虎党。しかし、これはほんの序曲に過ぎなかった―。

2発目 片岡だ。5球目の外角138キロ直球を強振。打球は左翼席に突き刺さった。「打席に入るときは、いつも同じ気持ち。集中しようと心掛けてる。結果がたまたまホームランになっただけ」。昨季、地獄を見た男は淡々と振り返る。虎党の熱狂は最高潮。がしかし、これでもまだ終わらない―。

3発目 トドメはアリアスだ。2球目の113キロ変化球を、ジョージのバットが破壊的に叩き上げる。打球の行方など追う必要もない

「きのうとユニホームは違うけど、裏返しみたいになったな」と星野監督。8日のナゴヤドームでは四回に3本塁打を浴びるなど記録的な惨敗。しかし、たった一夜で、しかもこの上ない形でうっぷんを晴らしてくれた選手たちがまぶしかった。不振に悩んでいた浜中の一発には「いい当たりが出てなかったから、気分をよくしてくれたらいい。モヤモヤした夜を過ごしとったんじゃないかな」と、主砲の復調を心から喜んだ。

指揮官は知っている。この3連発が18年ぶりであること。そしてその時、虎が日本一に輝いたことを。それでも厳しく「新生タイガースなんだから、初優勝と思っていかないかん」と手綱を締めた。

帰りのバスへと向かう浜中と片岡。舞い上がることはない。ましてや喜びを爆発させることもない。まるで当然のことをしたかのように、悠然と歩みを進める。アリアスもいつもと変わらぬ微笑とともに、タクシーに乗り込んだ。3人もまた知っている。この3本のアーチが、単なる通過点に過ぎないことを。

それでも虎党は生涯、この日を忘れないだろう。2003年5月9日―。猛虎新伝説が刻まれた日は、くしくも「あの日」の4番・掛布雅之氏の誕生日でもある。

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