1986年オールスターゲーム、セ・リーグの吉田監督の推薦でオールスター初出場となった川藤選手は、9回表代打で登場。
左中間に痛烈なヒットを放ち、1塁ベースコーチであった当時の巨人監督であった王さんが腕をグルグル回すので2塁を目指すものの、あまりの鈍足のため2塁手前で悠々アウト!観客・選手までも大爆笑。
アウトをコールした二塁塁審松橋慶季でさえも爆笑していた。球宴初安打の記念ボールは、直後に二塁手大石から川藤に贈られ、川藤は笑顔で受け取っている。
川藤曰く「バットにボールが当たって、やれ仕事が終わったと思ったら、一塁で王さんがグルグル腕を回してる。これはあかんと思った」。この試合のテレビ中継で、ベンチレポートを務めていた元チームメイトの小林繁は、インタビューブースに現れた川藤に対し「先ほど見事な“二塁打”を放った川藤選手です!」と呼び掛け、現場スタッフや視聴者を爆笑させた。
川藤は「じゃかましいわい!!」と突っ込みながらも、ひたすらに照れ笑いするしかなかった。
川藤選手はこの年に現役を引退。 好きな阪神タイガースのユニフォームでオールスターにも出場できて、きっとうれしかったでしょうね。